中途障害者になった夫を介護して感じた事

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7.中途障害者になった夫を介護して感じた事

中途障害者になった夫を介護して感じた事

平成17年4月22日

中途障害者になった夫を介護して感じた事
   介護を考える会 アイリス泉 森山晏子

高齢者研究会での講義 (東京都日比谷旭リサーチセンター) 目次

自己紹介
中途障害者になった夫を介護して感じた事
1.リハビリについては、焦らせてはならない。
2.優しいだけでは支えられない。
3.毎日の生活はなるべく平常時の様に、病人扱いしないこと。
4.家族もその障害に馴れる事。
5.自信を失わせない努力、安心できる場を作る。
6.健康管理に協力して 再発させないよう心がける。
7.介護者が、同じスピードで行動すると疲れてしまうので、工夫が必要。
8.周囲の手助けを主体的にうける。割り切りと決断。
9.今、しなければならない事、今、出来ること、後でも良い事、を分けて考え、完全 にしようと思わない事。
10.共により良い人生を送る為に。
質問に答えて

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自己紹介

  • 横浜市泉区に住んでおります森山晏子でございます。
  • 夫は皆様よくご存知の森山志郎で、何時も皆様にお世話になっております。
  • 昭和60年9月11日以来私は介護者の立場になりました。
  • もう20年間にもなります。
  • 昨年、福島大学にて話しました「中途障害者となった夫を介護して思った事」が、滝野様のお目に留まり、これを中心にしてお話をして欲しい、とのご依頼を受けました。
  • 現在は、介護者の会にも携っておりますので、高齢者介護についても、共通する事もお話させていただきたいと思っています。
  • 余り模範的なお話では無いのですがお聞きいただければ嬉しゅうございます。


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中途障害者になった夫を介護して感じた事


←1.リハビリについては、焦らせてはならない。→

  • 1. リハビリについては、焦らせてはならない。

    中途障害者になった夫を介護して感じた事
    • リハビリは、早期に始めた方が効果があると言われます。
    • 夫が脳梗塞だと分った時、私は友人や親戚の医師に電話で聞きました。
    • まだ筋肉がある間にリハビリの運動を始めた方が良いと言うので、私も症状が安定して起立訓練が始まると、一生懸命励まし、手伝い、一緒になってしました。

    • しかし、良くなりたいと一心に思っている本人に追い打ちをかける様な励ましをしたからでしょうか、肝臓障害でリハビリは一時中止、そして1ヶ月経って再開の許可が出た時には、見るも無残な姿でした。

    • 障害が有る手足を動かすことは、健康な時の運動とは違い、疲労度も大きいようです。でも、使わなければ筋肉が失われてしまい動かなくなってしまう、廃用性症候群と今日言われる症状です。

    • マヒの無い方、高齢者でも、程度は違っても筋肉は使わなければ失われてしまいます。運動は上手に続けていく事が大事なのだと知りました。
    • 現在では、このような事は余り聞きません。
    • 随分診断も、対応も、進歩したと思います。


←2.優しいだけでは支えられない→

  • 2. 優しいだけでは支えられない

    • リハビリ運動が再開された時、私も疲れきっていましたし、医師の注意もなくて不安でしたので、経験のある付き添いさんにリハビリの時間は付き添ってもらいました。
    • これは、いろいろとありましたが、とてもよい結果を齎したと思います。

    • リハビリは甘やかしてはならないと言われます。
    • この付き添いさんは私では出来なかった訓練も、運動のきっかけ作りも、ドライにこなし、随分厳しいと思いました。

    • しかし、筋肉を労わりながら無理なく動かし、ひどい炎症も起こらないように注意して訓練していました。
    • 杖をついて歩けるようになった時は本当に嬉しくて、只々感謝しました。
    • リハビリは甘やかしてはいけないと言う事は本当だと思いました。

      中途障害者になった夫を介護して感じた事
    • しかし家族が冷たく突き放したり、無関心になることは本人の意欲を失わせる場合も有るのではないでしょうか。
    • ゆっくりだったら出来ることを、してあげてしまう事は、嬉しい事かも知れないけれど、人によっては自尊心を傷つける事にもなるようです。
    • 意欲は大事にしたいので、じっと待っているとか、見ていて本人の意図が可能になる方向の手を出して成功させ、共にそれを喜んであげる方が良い結果を生むように感じます。

    • 又「うつ状態」になってきたときは、優しく接する事が必要だと私は思います。痺れや痛み、麻痺の辛さは、経験の無い者にとっては理解する事ができません。只聞いて頷くしかないのです。

    • 私は黙って側にいました。これはとても辛く辛抱のいる事で、「支える」には、強さも必要なのだと知りました。本人の意欲についての対応のしかたは、とても個人差があるので、身近に居る方の(ご家族)判断が大事になるところでしよう。突き放されて元気になった方、潰れてしまった方、色々です。

    • いずれにしても、意欲には、本人の気付きが大事なのですが、それを育てる感覚も大事にしたいと思います。
    • お年寄りを介護する時は、能力低下が問題なので、やはり気長に対処するところは同じです。


←3.毎日の生活はなるべく平常時の様に、病人扱いしないこと。→

  • 3. 毎日の生活はなるべく平常時の様に、病人扱いしないこと。

    • 退院して家に戻った時をけじめにすると良いのではないかと思います。何時までも病院生活の延長で、お寝巻きで一日過ごしたり、ぶらぶらしたり、病人らしい生活はよくありません。病院生活の延長ではなく、平常の家庭生活に戻すつもりで、朝の洗面、着替えを、時間がかかっても行い、食事もなるべく一緒にして欲しいのです。

    • しかし、障害の程度も違いますし、家族構成も異なる事ですから出来ない場合もあるでしょう、初めから完全にしようと思はないで、省けることは後回しにして、介護者が疲れないようにして欲しいと思います。高齢者の場合も、その程度によって違いますが、基本的には同じでしょう。


←4.家族もその障害に馴れる事。→

  • 4. 家族もその障害に馴れる事。

    中途障害者になった夫を介護して感じた事
    • 本人にとっても、又家族にとっても、こんな障害は初めての経験である事が多いと思います。私は、一生懸命になって、どうにかして夫を元気にさせようとする余り、人から恐ろしがられた経験があります。

    • 「以前、ここに怖い顔したお婆さんがいた、髪も真っ白で、そのお婆さんが、要らないと言ったら要らないよ」と言ったそうです。

    • その様な経験からお話に行った時、「介護は疲れるのでボランティアさんにお願いしてでも、お休みを取るように」、と話しましたら、聴衆が顔をしかめていました。

    • これは、本人と介護者のそれまでに築いてきた家族関係に関わった問題でも有り、納得しました。「碌に介護をせずに遊び歩いている」と言われたのです。

    • でも、介護をするということは、自分のいまの生活に、プラスアルファーとして1つの仕事が加わることでもあるのです。
    • どこかで息抜きすることが大事なのです。それが後日、私が「介護を考える会アイリス泉」を作り、責任者になった理由です。

    • 障害者と家族の問題は、それぞれの家の歴史に関わる問題も多く、本当に一口では言えない複雑さが有ります。
    • 二人三脚をと思って取り組まれる方は、初めから理想を追うのではなく、出来ることをして1日過ごすつもりで、お互いに障害に慣れる事が大事です。

    • 機能は少しずつ回復して来ますが、とても時間が掛かります。
    • しかし不具合も慣れてくると出来る範囲も広がってきますから、時を稼ぐつもりで焦らない事です。
    • 家族が焦ると本人は、もっと辛く感じます。

    • 高齢者の問題では、この部分でのトラブルがとても多いようです。
    • 現在は介護保険が施行されて、この点は少し良くなったと思いますが、先に希望が持ちにくい点、我慢できない限度、問題は大きいと思います。


←5.自信を失わせない努力、安心できる場を作る→

  • 5. 自信を失わせない努力、安心できる場を作る

    • それまでに果たして来た役割は、なるべく変えないことが良いようです。
    • お仕事が続けられる場合には、残存能力に応じた無理のない勤務が出来るような条件を整える必要があると思います。

    • 家庭での生活が、主体になる場合は、何か小さい事で良いのですが成功する可能性の高い事に挑戦して成功させること、少しずつ目標を上げて成功させること等、成功の連続は、本人の自信の回復につながるように思いました。

    • 中途障害者になった夫を介護して感じた事私たちも、写真集を作ったり、写真展をしたり、旅行に行き、新幹線の中を一人でトイレまで歩くのに座席を伝うことを覚えたり、いろいろ「出来た!」と喜びました。こんな小さな成功体験を大事にしました。

    • 又、同じ障害を持たれた方のサークルに入る事はとても効果があります。
    • これは夫が「ほのぼの会」という保健所の機能訓練教室に入り、その後「泉睦会」という自主グループでいろいろとしましたが、とても大事な機会だったと思います。

    • 家族の方も一度、一緒に行かれてみるとその状態が良く分ると思います。
    • その障害者仲間の中でどんな状態なのか、障害のある方にはどう接したら良いのか、介護をしている者にとっても得るものは大きいと思います。
    • 色々な人がいらっしゃるので参考になります。

    • 本人は勿論、家族もパワーを貰います。退院した後には、是非この様なサークルに入ることをお勧めしたいと思います。社会から隔離されてしまうことは良くありません。

    • 新しいお友達関係が広がることは、勇気をいただけることになります。
    • 又、障害者になられても、今までの友人関係も大事にしてください。
    • 家族が、恥ずかしいからと止めたりするのではなく、むしろ積極的に社会との繋がりを持つようにする方が、張り合いのある生活が出来る様です。

    • 年齢にもよりますが、若い方でしたら後の人生が長いのですから、基本的なリハビリ運動を続けながら、再発の予防に気をつけて、新しい人生設計をなさる事をお勧めします。月日と共に少しずつですが自由度が増してきて出来ることが増えますから、諦めないことです。

      中途障害者になった夫を介護して感じた事
    • 高齢者の場合では、一人で楽しむだけでなく、出来れば沢山の人に囲まれて過ごすと、生き生きと過ごす事が出来ます。
    • 今横浜市では、各地で「支えあい連絡会」を作り高齢者が孤立しないように働きかけています。能力の低下は、夫々ですが、なるべく、役割は奪わないで上げられたら本人は幸せでしょう。


←6.健康管理に協力して 再発させないよう心がける。→

  • 6. 健康管理に協力して 再発させないよう心がける。

    • 脳血管の障害を持った方は、何か生活習慣上にも原因持った方が有るようです。原因と思われる事には最大の注意をして再発の予防を心がけます。
    • 周りの人の心配りが、本人の自粛を促す効果もあります。
    • 煙草などを止めさせる方法として。

    • 食事療法は、本人に責任を持ってもらわなければ困りますので、一緒に覚え、協力します。後は、本人にまかせ自己責任の範囲で管理してもらいます。
    • 高齢者の食事については、楽しみの一つでもあり、嚥下、消化、については、よく心がけて置く必要がありますので、学ぶ必要があります。


←7.介護者が、同じスピードで行動すると疲れてしまうので、工夫が必要。→

  • 7. 介護者が、同じスピードで行動すると疲れてしまうので、工夫が必要。

    • 歩行訓練を始めたばかりの時など、一緒に歩いて、歩調を合わせて歩いてあげるのが一番優しい方法なのですが、それを続けていると、とても疲れてきます。
    • 目のとどく範囲まで先に歩いて待っているとか、特に重い荷物を持って動く時などは、自分のスピードで歩いて荷物を降ろして待つとか、先に送ってしまうとか、何か良い方法を考えるようにして、疲れてしまわないように工夫します。

    • 介護をする方は、自分も一人で居る自分の時間を持つ事も大切です。
    • これをするのに何か良い知恵は?と積極的に考えてくよくよしないのです。少々の事は許してもらいましょう。
    • 一緒に居ても楽しいようになるには,介護者が「ゆとり」を持てる様に行動して、話しあい、時には喧嘩もあり笑いもありで、逃げないで過ごしていると何時しか、お互いの理解が生まれ、労わり、信頼関系が出来て来るように思います。

自己紹介
中途障害者になった夫を介護して感じた事
1.リハビリについては、焦らせてはならない。
2.優しいだけでは支えられない。
3.毎日の生活はなるべく平常時の様に、病人扱いしないこと。
4.家族もその障害に馴れる事。
5.自信を失わせない努力、安心できる場を作る。
6.健康管理に協力して 再発させないよう心がける。
7.介護者が、同じスピードで行動すると疲れてしまうので、工夫が必要。
8.周囲の手助けを主体的にうける。割り切りと決断。
9.今、しなければならない事、今、出来ること、後でも良い事、を分けて考え、完全 にしようと思わない事。
10.共により良い人生を送る為に。
質問に答えて

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←8.周囲の手助けを主体的にうける。割り切りと決断。→

  • 8. 周囲の手助けを主体的にうける。割り切りと決断。

    中途障害者になった夫を介護して感じた事
    • 家に閉じ篭らせない様にしようと思っても、一人では思うように歩けない場合があります。
    • そんな時、移送ボランチィア、をお願いしてでも集会に出席するとか、介護保険が使えるようでしたらデイサービスに申し込むとか、ヘルパーさんをお願いして助けてもらうとか、介護者が一人で抱え込まないように、社会的支援を利用する事にしましょう。

    • これには他人に見せたくない、見られたくないとの思いを持つ方があります。初めは勇気の要る事かもしれませんが、介護を長く続けていく為には、決断をしないと、介護者が倒れることになります。共倒れは何としても防がねばなりません。


←9.今しなければならない事、今出来ること、後でも良い事を分けて考え、完全にしようと思わない事。→

  • 9.今、しなければならない事、今出来ること、後でも良い事を分けて考え、完全にしようと思わない事。

    • 真面目な方は、今日はここまでやってと、これはこうしてと、頭に描いて、それを一生懸命にしようと思うものです。
    • これは老人介護の場合、良く思うのですが、こうすると介護する人は疲れます。これは介護される人にも辛いようです。
    • 「何でもやってくれるが、疲れて可哀想だ」と、介護をされたお母さんに言われたという方があります。
    • お互いに色んなことが言える関係にならないと続きません。


←10. 共により良い人生を送る為に。→

  • 10. 共により良い人生を送る為に

    • 同じ障害を持った方のグループでは、とてもストレスが無く、皆様生き生きとされています。お互いが癒しあう効果が有るのだそうです。

    • 私が言う事は聞いて貰えないのに、グループの中の方からのアドバイスだったら素直に聞ける。一瞬、不信感を持った事もありました。
    • 良かれと思って言うのに、どうして私の言うことが聞いてもらえないのかなあと。

    • その時、大変お世話になった医師の柴田先生から、「傷つける癒し人」と言う言葉があると教えて頂き、あっ、と納得できました。
    • 家族であっても、当人ではない。これは仕方の無い事ですから一番身近な人になれば良い事に気付いたのです。
    • それまでのように、中に入って自分で引っ張っていくような、そんなことはやめようと思いました。

    • 私も、犠牲的に人生を送るのではなく、自分の事も大事にして、共に生きてきたと言う実感を持ちたいと思います。

    • 夫と共に書いた本、「歩けた手が動いた」が切っ掛けになりましたが、夫はあちこちのリハビリ教室にお話をしに行く様になりました。
    • 私もお伴して参りますと、発言を求められます。
    • 本を書いた時は、嫌々ながら勧められるままに書いた筈でしたのに、次第に、病院、看護大学等でもお話しすることになってしまいました。

      中途障害者になった夫を介護して感じた事
    • 平成8年に、区役所福祉サービス課で始めた「介護者サポートネットワーク事業」の介護者の会を受け持って欲しいと頼まれました時、私の経験が介護をしている方のお役に立つのでしたらと思い、引き受けることにしました。

    • 平成12年からは自主的に活動しております。
    • 障害者のグループの存在は、とても有り難く、此処で元気に立ち直れたことには、只々感謝しております。
    • しかし温かなグループの中だけでこれからの人生を過ごすのではなく、折角命を頂いたのだから何か出来ることはないかと夫は、このグループのお世話役をしながら、自立研究会を作りました。

    • 人生の中途で障害者となっても、社会との関係を持ちながら元気に生きる為に、色々な面からテーマを持ち寄り、話し合い、一般社会に働きかける活動をする様になりました。

    • この事を通じて講演活動、区民会議、大学の講師と、活動範囲も広がって行き、生き生きと第三の人生を歩いています。私もそれに連れて、今まで考えても見なかった人生を歩いているのです。

    • 私が出ることが多くなりますと、どうしても家事は滞り勝ちになり、帰ってからの時間がとても忙しくて、ばたばたと夕食の準備したり、出かける前には留守の間のことをしておかなければなりません。

    • 何時からか食事の後片付けは、夫の仕事になっていました。
    • 男子厨房に入るべからず、と言う家訓は有りませんでしたが、家事は私の仕事と思っていました。
    • 初めは抵抗がありましたが、今はお任せで、助かります。
    • 夫は母から仕込まれたと言いますが、私は、私への愛情だと思い嬉しく感謝しています。
    • 新しい仕事として、夫も楽しそうですから、大事な食器は、そっと早めに片付けておきます。


←質問に答えて→

  • 質問に答えて

    • Q (1)医者や利用施設との信頼関係をどう築けば良いのでしょうか?現体制に不満があり、
      • ほかの医師や施設が良いと思われた事はないですか?もしあれば、その対応の仕方を教えてください。

      • A  医者との関係は、かかりつけ医をお願いして28年になります。
        • 何か(身体上の)心配事が有ると何でも相談に乗って頂いています。
        • その間、札幌に転勤になった時もありましたが、家はそのままでしたので続いています。家族全員ですから、父の死亡診断書も書いて頂いたし、夫の糖尿病の管理も、倒れた後の事も、相談に載っていただきました。中途障害者になった夫を介護して感じた事
        • 娘の結婚の時は報告して喜んで頂きました。

        • この病院は、内科と小児科を、ご夫婦でされているので、歯科、外科は、他の専門医にかかることにしていますが、少し詳しい検査が必要な時は、紹介状を書いて下さるので先ず相談をして希望まで話します。

        • 28年もの長いお付き合いで信頼関係は、保てていますが、お互いに70歳を超えてきました。この後何時までお願いできるか解りません。
        • 病院は息子さんの代になるようですから、引き続きだと思いますが、先日、「私達の、死亡診断書は、先生ご夫妻に書いて頂きたいので、長生きしてください」といってきました。

    • Q (2)要介護者がわがままな要求をした場合、どのように対処すべきでしょうか?
      • どこまで聞き入れるか、どこまで突き放すかの境界線の見極め方をどうしたら良いのでしょうか?

      • A  どの様な要求なのか冷静に先ず聞いてみます。生命を否定するような要求で無い限り、
        • また社会的に受け入れられる事であれば、前向きに考えて見ます。
        • そして可能と思われる範囲、可能な手段を考えて一緒に計画をたててみたらどうでしょう。

        • その時、介護者の都合、(体力、能力も含めて)出来る範囲を確認するようにして、出来ないところも認めてもらったほうが良いと思います。

        • 能力以上に高い要求だと思われたら、何段階かに分けて考え、一つずつ目標を決めてやってみるのも良いと思います。
        • 興味も、また意欲も持続させる事が出来ますし、クリヤーする度に共に喜べば介護していても楽しいでしょう。

          中途障害者になった夫を介護して感じた事
        • そして、どんなに小さな成功も、連続させると自信につながっていく様に思います。たとえそれが初めの要求までは届かなくても、達成感は残りますし、諦めもつくでしょう。一方的に突き放すのではなく話し合って一人で出来る範囲であれば、納得の上、一人でしてもらいます。

        • 危険だと思われる点は予め準備をしたり、援助して置けば後悔することも少ないのではないかと思っています。
        • 見極めの限界は、危険に対応できる範囲。介護者の判断による処が多いのでしょうが、欲望はきりが無いので、介護者の体力、意欲、の範囲で、「NO」を言う必要があるとおもいます。
        • 共倒れになれば、もっと悲惨な結果を招きます。

        • お互いに「少欲知足」をもっとうにする事を考えて、その中で満足する方法を身に付けて行けたら良いのではないでしょうか?
        • 私達はよく、俳句や和歌の世界の事を考えます。
        • 限られた範囲の中で大きく美しい世界を実現できることなどを。
        • 認知症がある場合は、それなりの対処の仕方があるので、否定的な態度ではなく、受け止めて対処したらよいようです。

    • Q (3) 介護者が疲れ果てないで、生活水準を大きくさげないで、介護を持続できるようにす
      • るコツがありますか?

      • A 介護者は自分の体力を維持するためにも、オーバーワークにならないように、休息時間
        • は大事にします。疲れすぎると能率が悪くなりますし、悲観的にものを考えるようになります。
        • しかし、クリヤーして行かなければ生活水準は、維持できないでしょう。今しなければならないと思うことを書き出してみると、省いても良い事が見えてきたり、後でも良い事や、人にお願いできる事もわかります。

        • 完全にしようと思わないで、当面必要な事からしていく積りで、気を抜いてみます。
        • 経済的な面で可能な限り、介護保険を使うのも、手伝って頂ける方があればお願いすることも良いし、自分の健康を維持する事を第一に考えて無理を続けないことです。

          中途障害者になった夫を介護して感じた事
        • ただ、自分の気持ちのコントロールも大切で、被害者意識を募らせると、際限なく辛く感じられますし、健康もそこないます。

        • 少し客観的にみて、解決方法をかんがえるとか、同じ悩みを持っている方に話して見るとか、自分一人の時間をもってみると自分に余裕ができます。何でも話し合える関係になれれば、持続する事は容易でしょうし、お互いに労わり合える信頼関係も、育っていくでしょう。

    • Q (4)行政当局に望みたい「介護支援制度」があれば教えてください。また、ヘルパーさんを
      • 利用していらっしゃるなら、彼女らへの注文や上手な使い方をお聞かせ下さい。

      • A 私は必要性を感じた事は未だありませんが、 介護者の会のなかで出る問題では、

        • イ)介護者が倒れた時の緊急時に利用できるショートステイの手続きを、介護者が動
          • かないでもして頂ける様にならないか。入院手術のような時には、1週間では短い。

        • ロ)認知症の介護に夜間対応のヘルパーさんを認めて欲しい。
          • 睡眠が不足して健康を害するケースがある。
          • 介護度は低いが徘徊があるので、夜安心して休めない、ショートステイをお願いして休みたいが、利用日数が足りない。
          • このような方のために、又、介護者が疲れたときに一時的に預かっていただける支援制度がほしい。

        • ハ)在宅介護をしている方にとっては、急に往診を頼みたい事があるが、中々対応し
          • て頂けないし、往診料は、高価である。
          • 医療関係まで繋がる介護制度があると、安心できる。
          • ネットになった在宅介護支援制度が欲しい。

        • ニ)在宅介護をする上でデイサービス利用はとても大事なのですが、利用者の程度に
          • あったサービスがほしい。
          • 介護予防程度から、段階的に介護度の高い方まで、特徴のあるデイサービスで、その紹介があると利用しやすい。

            中途障害者になった夫を介護して感じた事
        • ※ 私は、ヘルパーさんは利用していませんが、お互いに気づい
          • たところを「ノートで意見の交換」をしているとか、ケアマネジャーに希望を話して伝えるようにしている方とか色々あります。

          • その時、注文するだけではなく、嬉しかった事、有り難いと思った事も共に伝えるようにしているそうです。
          • 要は、人間関係の築き方のようです。

        • ※ 母は、若いヘルパーさんにお願いして一人住まいを88歳ま
          • で続けましたが、お料理を教えて楽しみにしていました。
          • 「ギブ アンド テイク」だとか言いながら。

      • Q (5)「アイリス泉」の活動状況を教えてください。このような介護者仲間の集まりの良
        • かった点と守らねばならぬルール等があれば教えてください。

        • A 活動記録は、プリントをご覧下さい。
          • 15年度までは、施設見学とか、ハイキング等精力的に活動していましたが、現在は、会報発行と 制度上の改正点、サービス知識等の勉強会、リラックス出来る楽しい行事 後は懇談会のなかで問題点を取り上げています。

          • なるべく会の中で解決できる様に保健師、ケースワーカーに出席をお願いしてあります。

          • 初めて元気なく出席された方が、次第に落ち着き、顔色も明るくなられるのを見た時は、皆で喜びあいます。
          • また、介護を終わられた方が「この会に出席する事によって救われた」とお電話を頂いた時は、皆様にも報告して感謝します。

          • 守らなければならないことは、守秘義務という部分だと思いますが、お互いに同じような思いを抱えていると言う連帯感を持てるようになってくると、あまり問題は起こらなくなります。

          • しかし時々はその点も話し合い、この中で話したことを、興味本位で話題にする人が有れば、その人の方が人格の上でもおかしいのではないか?と言うところで落ち着いています。
          • 世話人を選ぶ時には、気をつけ、その中だけの話合いを持ちます。

中途障害者になった夫を介護して感じた事

自己紹介
中途障害者になった夫を介護して感じた事
1.リハビリについては、焦らせてはならない。
2.優しいだけでは支えられない。
3.毎日の生活はなるべく平常時の様に、病人扱いしないこと。
4.家族もその障害に馴れる事。
5.自信を失わせない努力、安心できる場を作る。
6.健康管理に協力して 再発させないよう心がける。
7.介護者が、同じスピードで行動すると疲れてしまうので、工夫が必要。
8.周囲の手助けを主体的にうける。割り切りと決断。
9.今、しなければならない事、今、出来ること、後でも良い事、を分けて考え、完全 にしようと思わない事。
10.共により良い人生を送る為に。
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